群馬のまつり

1

御田遊び

御田遊びおんたあそび(安中市)

  • 1月4日 午後4時より
  • 熊野神社/安中市松井田町峠1

年の初めにその年の様々な作物の出来具合と月ごとの天候、諸事(特に気を付ける事)を占う神事。 長文の特殊祝詞を奏上し、宮司が大きな竹筒の中に納められた竹棒の1つを振り出し、そこに記載された内容を禰宜に伝え、禰宜は鈴を振ってそれを書きとめる。 翌日にはすべての結果を印刷し、後日氏子に頒布する。この印刷物は「判事(はんじ)」と呼ばれる。

御釿始め式

世良田東照宮せらだとうしょうぐう 御釿始め式みちょうなはじめしき(太田市)

  • 1月5日 午後1時より
  • 世良田東照宮/太田市世良田町3119-1

建設界の無形文化財と云われる本儀式は、社殿を造営するにあたり、これに用いる材木で木造りを始める祭儀で、手斧始め祭とも言われる。 世良田東照宮が創建した寛永21年(1644)に始まり、以後社殿の修復毎に斎行。明治以後は途絶えたが昭和56年(1981)に復興し、新年恒例の行事となっている。 儀式は、長さ4メートルの檜丸太の材木に将軍や修復奉行が凝視するなか、丈量の儀・鋸の儀・墨打ちの儀・釿の儀・鉋の儀が装束を着けた建設業者によって執り行われ、工事の安全と建物の繁栄を願う。儀式後には、はしご乗りの奉納や神前から撤した招福餅が先着100名に贈呈される。

中之条町鳥追祭

中之条町鳥追祭とりおいまつり(中之条町)

  • 1月14日
  • 伊勢宮/吾妻郡中之条町大字中之条町429番地1

この祭りは県重要無形民俗文化財に指定されており、作物を荒らす害鳥を追い払い、豊作を願う予祝行事である。 1月14日の早朝の「どんどん焼き」に引き続き、この祭りが行われてきたが、時代の変遷とともに、厄除け・家内安全・商売繁盛さらに交通安全をも祈念するように変貌した。 伝説では慶長9年(1604年)に始められたといわれ、江戸後期に隆盛を極めた。名物の大太鼓は江戸中後期に新調され、大小11個が県の有形民俗文化財に指定されている。 祭り当日は、若者が太鼓を打ち鳴らしながら町内を練り歩き、町の人は厄落としの蜜柑などを投げる県下最大の鳥追い行事である。
指定/昭和58年2月22日 所有者/中之条町鳥追祭保存会

2

冠稲荷初午大祭

冠稲荷初午大祭かんむりいなりはつうまたいさい(高崎市)

  • 2月11日 午前中
  • 倉賀野神社/高崎市倉賀野町1263

境内社である冠稲荷神社の年に一度の大祭。ふつう2月の「初午(はつうま)」の日がお稲荷様の大祭日とされるが、こちらでは毎年2月11日「建国記念の日」に祭典を行っている。
境内では①福投げ行事、②小学生の巫女舞奉納、③創作紙芝居、④湯立(ゆだて)神事などが行われ、参拝者で賑わう。

4

前橋市上新田町雷電神社太々神楽 前橋市上新田町雷電神社太々神楽

雷電神社らいでんじんじゃ 太々神楽だいだいかぐら(前橋市)

  • 4月8日
  • 雷電神社/前橋市上新田町1085番地

雷電神社は福徳寺の開基如意坊覚伝住職により天正元年(1573)年に創建された。 春季例大祭は4月8日に町田上げての大祭典で太々神楽が奉納される。 雷電神社の祭神は大電(オオイカズチのカミ)火雷神(ホノイカズチのカミ)。 御神像の一体は白馬でその白馬が天空を掛け巡る時に怪我をしない様にと履いているのがワラで作ったお沓(クツ)で、全国的にもめずらしい風習。 (神事、お祓い)神に祈って罪けがれなどを除き身を清める神事で雷電神社の神楽は神前にて神官が最上祝詞(はじめの、のりと)を奏上し五穀豊穣と家内安全を祈り舞殿にて奉上し舞座を、お祓い清め舞手のお祓いを行う事から始まる。

5

古式祭典神輿渡御祭

古式祭典神輿渡御祭こしきさいてんしんよとぎょさい(高崎市)

  • 5月8日午前6時、5月15日午前6時
  • 榛名神社/高崎市榛名山町甲849番地

5月8日本殿に祀られている御霊代(みたましろ)が神輿(しんよ:みこし)に遷され、神幸殿(みゆきでん)に渡り、5月15日再び本殿に還るまでの神事。
神事そのものは氏子の奉仕により行われるが、神輿渡御の様子は見ることができる。
神事の期間中の8日から14までは神幸殿内に上がり、神輿の前で参拝することができ、お神酒や赤飯が振る舞われる。
神幸殿はこの祭典の8日間だけ開かれる社殿で、それ以外は常に閉ざされている。
(榛名神社社殿修復中のため、本祭典実施の有無は榛名神社へお問い合わせください。)

8

富士浅間神社 神輿渡御

富士浅間神社ふじせんげんじんじゃ 神輿渡御みこしとぎょ(藤岡市)

  • 藤岡まつり1日目
  • 開催場所/藤岡市中央通り商店街 他氏子地域
  • 富士浅間神社/藤岡市藤岡1152番地

富士浅間神社の神輿渡御は従来夏祭に行われてきたが、現在では藤岡まつりに合わせて行われている。 神輿は安永3年(1774)に氏子が奉納し、天保7年(1836)と平成20年(2008)に大規模な修理が行われた。 渡御の様子を、幕末の浮世絵師である菊川英山が長さ4メートルの絵巻に描いている。その渡御行列では、太鼓を先頭にして榊・鉾・猿田彦・宇津女が神輿を先導している。 行列の人数は357人。絵巻は藤岡市指定重要文化財となっている。

群馬縣護國神社 みたま祭り

みたま祭(高崎市)

  • 8月24日
  • 群馬縣護國神社/高崎市乗附町2000番地

日本の未来のため、命を賭して散華した県内出身の御英霊をお慰めする祭典。
御遺族を始め、崇敬者、関係団体の皆様よりご協力を賜り、大型・小型提灯または行灯を灯し、御英霊に慰霊と感謝の意を捧げ、併せて日本の平和と安寧祈る。

月田のささら

近戸神社例大祭「月田のささら」(前橋市)

  • 8月最終日曜日(前日宵祭り)
  • 近戸神社/前橋市粕川町月田1261番地

天下泰平・五穀豊穣を祈願する例大祭では、「月田のささら」と呼ばれる「天下一日挟流(てんかいちひばさみりゅう)」の獅子舞が奉納される。これは室町時代より600年の伝統を誇る群馬県指定重要無形民俗文化財である。
祭典の後、神輿を舁いで粕川対岸に鎮座する外宮へ向かう「御川降り神事」で罪穢れを流し、濁り酒で清める「粕流し神事」は「粕川」の由来と云われている。戻ってからの「雌獅子隠し」(別名:けんか獅子)では、雌獅子をめぐって2頭の雄獅子が境内をところ狭しと舞い踊る。

10

江田鏡神社の獅子舞

江田鏡神社えだかがみじんじゃ獅子舞ししまい(前橋市)

  • 10月8日
  • 鏡神社/前橋市江田町689

江田鏡神社の獅子舞は、五穀豊穣、無病息災、家内安全を願い、町の鎮守である鏡神社に奉納するもので、江戸末期に旧群馬町の稲荷台から伝わったとされている。 現在では鏡神社秋季例大祭の前夜祭である鎮守詣りで奉納されている。獅子は一人立ちで、前獅子、中獅子、後獅子の3匹にカンカチが付き4人で舞う。 最大の特徴は、舞をほめる「褒め言葉」と、それに答礼する「返し言葉」の掛け合いである。その場の当意即妙で行う滑稽さにより観衆の笑いを誘うことがある。 平成20年に前橋市重要無形民俗文化財に指定された。

群馬縣護國神社 例大祭

例大祭れいたいさい(高崎市)

  • 10月16・17日 午前10時30分より
  • 群馬縣護國神社/高崎市乗附町2000番地

毎年10月16日・17日に群馬県出身の御英霊の面影を偲び御遺族のみならず、英霊に縁のある方々が参列し、 戦争から日本をお守り下さったことへの感謝の誠を捧げご安鎮と日本の平和、安泰を祈念するお祭り。

清野町八幡宮 野良犬獅子舞

野良犬獅子舞のらいぬししまい(前橋市)

  • 10月体育の日頃
  • 清野町八幡宮/前橋市清野町346

清野町の八幡宮では、秋祭の日、その年の豊作を祝い、神に感謝するため獅子舞が奉納される。 関白龍天流と伝えられるこの獅子舞は、隣りの吉岡町八幡宮から慶長年間(1596年〜1615年)に伝わったと言われる。 この獅子舞に使われる獅子頭は、桐の巨木をくりぬいて作ったものである。先・中・後3頭の獅子の葛藤によって表現される舞は、荒々しく勇壮な中にも何ともいえぬ優雅さがある。 舞の種類は13種ある。昔はこれを舞う人は、八幡宮氏子に限られていたが、現在では、地区に残る伝統芸能として町民がこれを受け継ぎ、保存と普及活動につとめている。 演目は、「通り太鼓」「宮巡り」「飛入り」「ササラ三拍子」「狂い」「眺め」など。昭和48年9月24日前橋市重要無形民族文化財に指定された。

御食御酒神事みけみきしんじ(藤岡市)

  • 10月16日(現在は第3週の土曜日)
  • 中栗須 神明宮/藤岡市中栗須615

その年の初穂を大神に供え、報恩感謝を申し上げる祭典。 神明宮の秋祭りは10月17日で、この神事は16日の深夜に 宵祭(よいまち)として行う。 16日は午後7時からの獅子舞奉納に始まり、午後10時から拝殿において神事が始まる。 先ずふかしたモチ米の米飯75膳を桑の枝を箸でカワラケに盛りつけて神前に供え、その後境内末社をお祓いしながら回って紙の上にもった米飯を順に供える。 続いてふかしたウルチ米の米飯75膳を先ほどと同じようにして供え、境内末社も回るので、計150膳を神前に供えることになる。 それが終わると宮司の祝詞奏上、参列者による玉串奉奠をもって神事が終わる。 以前は75膳ずつに盛り分けた供物を参詣者に分けて大いに賑わっていたが、戦後は人出が少なくなり、厳粛な神事は氏子の積極的な協力を得て続いている。

倉賀野神社 秋季例大祭

秋季例大祭しゅうきれいたいさい(高崎市)

  • 10月19日
  • 倉賀野神社/高崎市倉賀野町1263

例大祭に先立ち、境内の神饌田(しんせんでん)では抜穂祭(ぬいぼさい:稲刈りの儀式)が行われる。氏子農家からも懸税(かけちから:収穫したばかりの稲穂)が奉納され、御社殿の前に並べてお供えする。
祭りの当日、神楽殿では地元保存会による太々神楽(だいだいかぐら)、小中学生の巫女舞の奉納で終日賑わい、午後3時を過ぎると、倉賀野中生徒100人の「中学生神輿」の行列が神社を出発し、町内を練る。

12

鹿占神事

貫前神社ぬきさきじんじゃ 鹿占神事しかうらしんじ(富岡市)

  • 12月8日
  • 一之宮貫前神社/富岡市一ノ宮1535

貫前神社周辺の31の旧村の火難を判ずる神事である。 かつては春と冬の御戸開祭の5日前、辰の日に行われていたが現在は12月8日に固定され執行されている。(非公開) 12月8日の早朝に行われる「川瀬行事」により清められた祭具(錐)を使い、拝殿の中央に八角の炉を据えて、炉の東西南北と中央に忌串を立てる。 炉で火を起こす間に上野國神名帳が奉読され、その火中に錐を焼く。 祝詞奏上の後、村名帳の順番に村の名前が呼ばれると、神職がそれに応じて左手に鹿の肩甲骨を持ち、焼けた錐を使って鹿の骨を貫く。 その具合によって吉凶を判じて大吉などと唱える。結果は『鹿占神事御占方』に記録され保存される。

その他

仙石のささら舞い

仙石せんごくのささら(大泉町)

  • 大泉町神明宮/邑楽郡大泉町仙石1390

大泉町仙石地区に伝わる獅子舞で、登場する獅子には、ほうがん獅子、牡獅子、牝獅子の3頭がおり、これらの獅子が竹を細かく切り裂き束ねた「ささら」の音色に合わせて舞をおどる。 災いを防ぎ、病魔よけとして舞われている仙石のささら舞いは、江戸時代の元禄年間から伝承されているものともいわれ、正月・春祭り・「農休み」・秋祭り・新嘗祭に演じられる。 「農休み」には、氏子各家庭を巡回し一日がかりでささら舞いが披露される。 ささら舞いは、大泉町指定重要無形文化財になっている。